
雑木林から見る。「EDGE」という名の通り、地形に合わせた無駄のない外観。
		右上のテラスの奥が2階のリビングになっている

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札幌市内の坂沿いの住宅地の端(EDGE)に位置する細長い三角形の敷地。
					東は道路、南には隣家、そして西側には国有地の雑木林が広がっている。
					ここは、人の住処と自然との境目ともいえる。
					施主夫妻からの希望は、近隣からの視線が気にならず、西側の雑木林を楽しめるくらしをとの事だった。
					風致地区内であるが故、道路から3m、隣地から1.5mの外壁後退距離をとった上で、残りの限られた敷地に許される限りのヴォリュームを確保するために細長い三角形の建物とした。
					道路~隣家側にしつらえた連窓のハイサイドライトからは、近隣の視線をかわしながら朝から日中にかけての光が2階リビングダイニングにふりそそぐ。
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西側には雑木林を借景として存分に楽しめるように、深い庇をもったテラスを生活シーンにあわせ複数もうけた。内部空間はテラスごしに自然豊かな外部空間とつながり一体となる。
					様々な質の光を取り込んだリビングダイニングは時間の経過と共に色々に表情を変える。
					生き生きとした午前中の光、そして陰影感のある午後の光・・・。そして日が暮れるとあたたかな照明の灯のもと、冬にはストーブの炎のもとにゆったりとした時間が流れていく。

土地の先端から見ると、住宅とは思えないようなプロポーション。敷地を生かしたデザインが生み出した驚き

ハイサイドライトから柔らかな光がリビングに広がり、西側のテラスから入る温かな光がダイニングを包む。時間や四季の変化でさまざまな質の光が混ざり合う空間

一室になったLDKの使い方はさまざま。昼はテラスのダイニングで、木々の緑や鳥のさえずり、さわやかな風が抜けるのを楽しみながら、休日を過ごす

書斎横からゲストルームを見る。奥に見えるのが「EDGE」の先端。ゲストルーム専用の小さなテラスを設けている

1階のホールから階段を上がり、リビングへ。反射し、拡散する上質な光に迎えられる

テラス横、景色を楽しむセカンドリビングともいえるのが、ダイニング・キッチン。木目の美しさとステンレスカウンターのシャープさが空間をより引き立たせる

キッチン背面は収納とストックのためのスペース。家具のように繊細かつ機能的な収納で、リビングからの視線をはずし、効率的な動線をも備えたプランをつくりだした

少しずつ夜の気配が近づいてくると、リビングの雰囲気も一変する。間接照明の灯りを楽しみ、夫婦の時間をゆったりと楽しむ贅沢な空間

西側に大きく開いたリビング。外部からの視線を気にすることなく、夕方刻々と変化する光の様子を享受できる
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