『都会の農民』という希望に応える屋上菜園
施主は、札幌近郊の緑あふれる町から2世帯で札幌への移住を決断。中心部にほど近い住宅街においても、野菜づくりを趣味で楽しむ『都会の農民』を希望した。
細長い敷地の奥に平屋の親世帯、手前にスキップフロアが螺旋状に連続する2階建ての子世帯を配置。視線の高低差を利用して適度な距離感を保ちながら、水音に心なごむ中庭をはさみ、共有している。
もっとも目を引く特徴は、親世帯の屋上菜園。十分な日照を確保し、眺望も素晴らしい。子世帯バタフライ屋根は、親世帯と中庭へ雨水を集積するために考案。陽光と水、自然の恩恵をそのまま利用できるよう工夫した。
屋上の緑化は、夏涼しく、冬あたたかい室内環境づくりに役立っている。都市における省エネ・快適空間の創造に大いに参考となる住居であり、真の「ゆたかな暮らし」への提起となることを期待している。
Copyright(c) TAO建築設計. All Rights Reserved.